35年前の8月12日は山にいた

35年前の8/12

不思議な体験をしたことを

日航ジャンボ機墜落事故に

結びつけるのは科学的な根拠がない為、

不謹慎かもしれない。


でも、

その体験があったことで

毎年あの悲しい事故を思い出し、

空へ手を合わせる。


その日、

ぼくは山梨と長野の県境辺りを

彼女と登山していた。


日航123便は18:12に離陸し

18:56に墜落してしまったから、

登山をしていた15時〜16時頃に

近くを同旅客機が飛んでいる訳はない。


しかし低空で目の前を

ジャンボ機が通過する。

こんな場所に何で旅客機が

あんな距離で飛んでいるのだろうと

彼女と会話をしていたのも覚えている。


その晩、

貸別荘にラジカセを持ち込み

ラジオを付けるも

人の名前を延々と読み上げる放送。


その時点では何が起こっているのか

全く予測できなかった。


そのまま夜を迎え

灯を消し寝るのだが、

夜中に気配を感じ

ふと目が覚めると

壁を叩く音が延々。


時間は定かでない。


普通とは違う恐怖を感じ

目を開けるのを躊躇った。


部屋の中からなのか、

外からなのかもわからない。

ただ怖くて目を閉じたままでいた。


隣の彼女は間違い無く眠っている。


初めは薄灯りに集まる蛾が

月明かりと勘違いして

ぶつかる音かと思っていたが、

とても虫が当たる音ではない。

しかも人が不規則に

壁をノックするような音だ。


夢でないことだけは確かだったが、

いつの間にか眠りにつき

朝目を覚ますとビックリすることが、、


部屋の電気が付いていた。


彼女に付けたかと聞いても

そのはずもない。


間取りは寝ていた部屋を合わせて

全部で3室だったが、

部屋から出ると

他の部屋の全ての電気が

付いたままである。


つまり家中の全ての電気が付いていた。


夜中の音の事もあったので、

泥棒が入ったかと

扉を全て確認しても

閉まっているし

取られたものは何もなかった。


解決しない不思議な気持ちのまま

その日は白樺湖から蓼科、

佐久、軽井沢方面まで

車を走るが、

あちこちから自衛隊の

専用車両とすれ違い、

何かあったのか心配になる。


当時はTVも無い宿泊地で

携帯もネットもない為、

今の様に情報をすぐにキャッチできない。


日航機墜落事故を知ったのは

東京に帰ってからだった。


あまりにも悲惨な出来事に目を覆った。


あの時

ラジオで読み上げる名前

夜中に壁を叩く音

朝に家の電気が全部付いていた事

夕方目の前を低空で飛ぶ旅客機


ラジオ以外

物理的にも

関連しようもない事実だけど、


後にも先にも経験のない事で

忘れることができない。


もう35年も前だけど

飛行機に乗る度、

8月の夏が来る度に

決して忘れることがない


また

忘れてはならない


何故なら真相が明らかでない上に

様々な疑惑と隠蔽が存在するからだ。

事故後、毎日の様に

航空評論家が圧力隔壁損傷と修理ミスを

強調していたが

後々調べてみると

外力による垂直尾翼の破損説が有力だからだ。