力を与えてくれた出会い2

音楽ライターの佐伯進さんからの推薦で出演させてもらった東京収録の関西発信番組。

「金曜玉手箱」。

パーソナリティには昔から大好きな、なぎら健壱さん。


下町兄弟と言う名前に「下町はどこ?」

と聞いてくれて、

生まれも育ちも東京下町と自己紹介するや否や

初対面にも関わらず

「じゃあ飲みに行くか?」と

番組内のリップサービスと思いきや、

本当に飲みに連れて行って頂いた。

名もない自分如きを

下町と言うだけで本当に誘ってもらえたのは

貴重な経験となり、

その後も地元で何度もお世話になり、

自宅にまで来て頂いた。

今思えばろくなおもてなしもできず

失礼ばかり極まりなかった気がしている。


しかしながら自分にとっては

生き方そのものが憧れであり

粋でいなせな

なぎらさんを勝手に心の師匠と思い続けている。


ライブ会場はいつも完売、

アルバムの歌詞も声も温かく心に染みる。

音楽家でありながら

テレビやラジオに出演されている機会が多いにも関わらず、自身の宣伝をしている姿は一切観たことがない。

格好良い。

素敵だ。

中でも1番好きな歌は

「下町」と書いて「まち」と読む。

何度聴いても泣けるラインがある。

カラオケにはあまり行かないが、

稀にノリで行く時があると

必ずこの歌でお開きとすることに決めている。


なぎらさんは銀座生まれ、

自分は築地生まれ、

時代は違えどどこか近くの香りを感じてもらえ、

この殺伐とした狭く広い東京でも


そんな故郷の様な場所が

『東京のこっち側』になくならないことを

これからもずっと願っていたい。