働き方

もう30年も前、香港に住むイギリス人の友人の家を訪ねた。彼は起業家で1人で世界中を飛び回りパプリッシングのライセンスを契約する仕事をしている。サラリーマンとは違い自分で仕事の時間を管理している。その点はぼくと一緒だ。
良く日本人は働き過ぎだなどと一般論や勤務時間だけを見て言うけど本当にそうなのか。
彼の家を訪ねた時にそんな疑問が生まれた。
ぼくが4日間程招かれ滞在した期間、ぼくの為に時間をたくさん費やしてくれたが、彼は起きた瞬間から仕事をしていた。まだfaxが主流だった時代、朝は新聞とfaxをチェックし、朝食中も音楽の企画やアイディアを話し午後の自宅のプールサイドでも海外からの契約のやり取りをし、兎に角朝の9時から寝る前の午前0時過ぎまで仕事をしている。
生活の中に仕事がまったく無理なく入り込んでいた。暇があれば新しいアイディアを提案しビジネスに繋がる音楽を聴いている。
勿論好きな仕事だからそうなれるのかもしれないけど労働時間だけを見れば基準法をはるかに超えている。
一見、ゆとりある生活に見えるが、努力を惜しまず仕事に繋がることには貪欲だ。
彼の口癖は「Life is negotiations 」常に交渉ありきだと言っていた。
日本に滞在時も別のホテルの条件を比較してサービスやグレードを同料金で上げさせることは日常的で、ルールがない時はレールを敷いて歩き回っている印象だった。

経済産業省がプレミアム・フライデーやら、シャイニング・マンデーやら、どこかの国の表面だけを真似した提案をしているみたいだけど、日本人がこれ以上本質的な労働をしなくなったら本当にこの国は他民族に職を奪われ文化も生まれなくなってしまうのではないだろうか。

まずは自分が働け!って思って止まない。
仕事は24時間受付ております!